ヨーロッパから中近東にかけて分布するあやめ類をかけあわせて作成した園芸品種です。日本ではジャーマンアイリスと呼ばれますが、海外では「ビアデッドアイリス(ひげのあるアイリス)」「トールビアデッドアイリス」などと呼ばれています。

別名は「虹の花」。深紅と真っ青以外はすべての色があると言われるほど、たくさんの色の花が存在します。また、上下全く違う色の花(バイカラー)、上下同色でトーンが違う花(バイトーン)、花びらに縁取りを持つ花(プリカータ)、髭の色に特徴を持つものなど、花びらのウェーブの違いなどにより、たくさんの品種が存在します。また、海外では盛んに交配されており、毎年たくさんの新花が発表され、人気を集めています。

花の見ごろは日本では4月~6月、ドウヤでは5月下旬から6月上旬です。

栽培のポイント

ジャーマンアイリスは、頻繁に水遣りをしたり施肥をする必要はありませんが、ポイントを間違えると花が咲かなかったり、病気が出たりします。

アイリスが好む環境に植える

アイリスは多湿、多肥、酸性土を嫌います。すくすく育ってもらうため、以下の条件にあてはまる場所に植えましょう。
 -日当たりが良いところ(少なくとも半日は確保)
 -水はけが良いところ(水はけが悪い場合は、改善処置が必要です)
 -肥料が少ないところ(特に窒素系は厳禁、野菜栽培後の土など、気をつけましょう)

なるべく上記条件を満たす地面に植えるのが良いですが、ない場合は大きめのプランターや鉢に植え、環境を作ってあげても良いでしょう。

植替えで連作障害を回避する

何年も同じ場所に植えたままにすると、芽が小さくなって花がつかなくなったり、病気が出て全滅する、という連作障害が出ることがあります。ドウヤでは、お客様に健康な芽をお送りするため、また、品種を絶やさず育て続けるため、ほぼ毎年植替えを行います。
ただし、植替えた翌年は花が見られないこともありますので、ご家庭で栽培される場合は、2年に一度の植替えをお勧めします(鉢植えの場合は毎年の植替えが必要)。
違う場所に植え替えるのが一番良いですが、やむをえず同じ場所に植える場合は、腐葉土や客土により土壌を改善すると良いでしょう。

最低限のお手入れを

春から秋にかけて、株のまわりをなるべくきれいに保ちましょう。株のまわりに雑草が茂ったり、枯れた葉が積もったままにしておくと、害虫や病気の発生源になる恐れがあります。春先から夏にかけては株のまわりに生える草を刈り、秋は枯れたアイリスの葉を取り除きましょう。
除草や清掃の際に、病気に気づくこともあります。病気が発生した株を早めに除去することで、健康な株を守ることもできます。

品種一覧

これまでにドウヤで開花したお花を公開します(現在は保有していない品種も含みます)。
アイリス達の一番きれいな姿を残したいという思いで、何度も畑に通って撮影したショットの中から、一番良いものを選びました。